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性感染症が心配です           性感染症 見出しの頁へ

トリコモナス症と診断されたときは

貴女の膣の中には、トリコモナス原虫と呼ばれる健康時には見られないばい菌が沢山わいています。ひどくなるとかゆみと泡のようなおりものが多くなるのが特徴です。 このばい菌は膣、子宮頸管(入り口)、バルトリン腺、尿道や膀胱にも広がりそれぞれの場所で不快な症状を起こします。

本来人体には見られないばい菌です。主にSEXにより入ってきます。入浴用品、トイレの便座、共用する衣類などを介しての感染も考えられなくはありませんが、その確率は非常に低いものと思われます。性交により男性にも感染しますが、男性の場合、軽い尿道炎や膀胱炎の症状を起こすくらいで気付かれない場合が多いようです。男性から女性への感染も同様の経路と考えるのが普通です。

治療は膣内に抗トリコモナス薬の錠剤を挿入する通院療法(約7〜10日間)が一般的ですが、症状が強い場合や、難治の場合は内服薬の併用も行われます。治療を途中で休んだり、投げ出したりしないで最後までお続け下さい。比較的薬が良く効き治療の容易な疾患です。

ご家庭をお持ちの方、常に一定の相手と性交のある方は、相手の方も同時に検査を受けることをお奨めします。男性の場合検査は尿を使って行われますが、病原虫の発見の確率は高くありません。たとえトリコモナスが見つからなくても女性の治療と平行して薬をのむくらいの慎重さが大切です。

女性が治療を終了したのにすぐ再発したというケースが時々あります。このような場合、相手の方からの再度の感染がその原因と考えます。ばい菌をお互いにやったり取ったりするこのような感染をピンポン感染と呼び、トリコモナスではよくある現象です。

妊娠中の方には内服をひかえていただくこともあります。

治療終了後、約二週間位で菌が残っていないか確認の検査をし、見つからなければ治療を終了します。

代表的な帯下の病気ですが、以後の妊娠に影響したり、胎児に影響を与えたり、全身に影響を及ぼすような悪性度の高い病気ではありません。あまり神経質にならず早期に治療を始めましょう。

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