1.標榜科目を見てみよう。その医療機関がもっとも力を入れている科目が一番先にあがっています。
2.産科とは。 妊娠にかかわる医療全般にたずさわる科目です。もちろん不妊から流産、出産、人工妊娠中絶もこの科の守備範囲です。
3.婦人科とは。女性の生殖器、すなわち子宮、卵巣や卵管などの付属器、膣や外陰部に発病する疾病、腫瘍、感染症などを検査、治療するのがその守備範囲です。
4.標榜の仕方としては産科が主体であれば産科が、婦人科が主体であれば婦人科が、先に来るのが普通ですし、両分野ともに診療対象にしている場合には産婦人科と標榜されます。
5.日本産婦人科学会認定産婦人科専門医と標記されている場合には、同学会が規定した産科学、婦人科学に関する知識、技能、経験症例数を満足する医師として同学会が認定した医師であることを示し、まさに産科婦人科分野の専門医です。
6.母体保護法指定医は前述のとうり母体保護にかんする知識と技術を習得し、日本産婦人科医会から指定を受けた医師であることを示します。人工妊娠中絶術を実施するためには必須の資格です。
7.最近は取り扱い症例数、手術数、分娩数、また、予後についても表示する医療機関も多くなってきました。医療機関が自院の実績を公表するということは、これを見る側にとって非常に参考になることであるとともに、医療機関側にとってはまことに身の引き締まる行為でもあります。
症例数について考えた場合、夫々のケースにもよりますが、多くの医師、たとえば10名の医師が、立ち代り入れ替わり担当し、医療機関として消化した1000例の場合と、1人の医師が孤軍奮闘してようやく消化した1000例とではおのずとその重みは違ってくるものであろうと考えます。
経験症例数を正確に公表できる医療機関はそれだけ患者様の予後について責任ある態度で診療に努めていることを示すともに、医師自身の知識、技術、マナーの向上についても積極的な姿勢で取り組んでいる、信頼に値する医療機関であることを示すものでありましょう。